VST、その素晴らしきフィルターバスケット

投稿者: | 2012/11/10
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VSTバスケットを購入してからというもの、純正バスケットを比較に用いたのは最初の1日だけで、その後はずっと、ほんとうに誇張なく、VSTバスケットのみで抽出しています(笑)。一度使ってしまうと、他のバスケットを使う気にならないですね。
購入当初の記事はこちら↓
VST Basketを購入 | 琥珀色のウタカタ

 

VSTバスケットで変わったこと

VSTバスケットを使っての私の抽出は、こちらでチェックできます。
最近のドーシング | 琥珀色のウタカタ

簡単に説明すると、バスケットに円錐形にコーヒーを盛ったあとはコーヒーに触らずそのままタンピング、というもの。
粉を均す「レベリング」という作業を省略しています。これは私がコーヒーを計量してからホッパーに投入しているのでできることかもしれません。ちなみにドーサーの吐出量は一番少ない設定にしています。

今回はVSTに変えてから良くなった部分を整理して お伝えしようと思います。


1フレーバーの解像度がUP
最初の記事でも触れたのですが、VSTは純正に比べてかなりお湯の抜けが良い、底面を通過する流量が多くなるバスケットです。ですので同じドース量で同じ秒数を抽出するには、純正に比べてメッシュを細かくする必要があるのですが、メッシュを細かくすることでコーヒーの成分がより抽出されやすくなり、その結果、フレーバーがよく抽出されるようになりました。

フレーバーだけでなく、アシディティ、特筆すべきはマウスフィールが非常に良い状態で抽出されることが多くなりました。
これは単にメッシュが細かい以外にも、違う部分が絡んでいると推測しています。次に述べます。

2.シャワースクリーンとのクリアランスが広がった

↑左:VST18g 右:チンバリ純正


写真を見ていただくとわかりやすいのですが、どちらも同じだけの(19g)、同じメッシュのコーヒーをグラインドして、バスケットに詰めてタンピングした状態です。VSTの方が純正に比べてシャワースクリーンとのクリアランスが広くなるのがお分かりになると思います。
このクリアランスのぶんだけコーヒーはバスケットの中で膨らむことができるのですが、今のところVSTくらいのクリアランスがあったほうが、つまりある程度よく膨らんだほうが、コーヒーの持っている良さがじゅうぶん発達した抽出になりやすいと感じています。

もちろんこのクリアランスがある分だけもう少しコーヒーを詰めることもできるのですが、カップクオリティとの兼ね合いから、今のところコーヒーの量は20gを量ってホッパーに投入するようにしています。

 

カップクオリティがすべて!


コーヒーのカップクオリティは、上述のように劇的に良くなりました。

中でもマウスフィールを感じられるエスプレッソがかなり出しやすくなったのは個人的に非常に嬉しいです。
Mカーブタンパーに変えた時もそうだったのですが、クレマの色が濃くなっているので、抽出効率が良くなっていることが推測されますね。

ただ、VSTに変えると(私の環境では)ちょっとエスプレッソ抽出の様子が変化しました。
おそらくバスケット内のお湯の流量が増えていることに起因していると思うのですが、抽出開始~中盤まではエスプレッソが細く抽出されるのですが後半に入ると太くなってきます。純正だとあまりそういうことは起きなかったので最初は戸惑ったのですが、おそらくお湯の抜けやすいVSTと、グループからの流量の多いチンバリのせいではないかと推測しています。よってドーシング量をチンバリ純正のバスケットよりも増やして対応しています。チンバリのお湯のあたり方、結構キツいので何とかならないものですかね…

そしてもうひとつ、抽出後のケーキの様子。よく膨らむことがおそらく原因なのでしょうが、いい抽出の状態であったとしても、ケーキの表面はかなりウェットであることが多いです。ケーキも柔らかめですね。これが何かしら問題になる可能性も無きにしもあらず、かと思うのですが、個人的には「カップ良ければ全て良し」を基本に、VSTバスケットと付き合っていこうと思っています。

VSTバスケットを使うことを闇雲に推奨しようとは思いませんが、エスプレッソのテイストで
迷っていることがあったら、試す価値はあるのではないでしょうか。

Thank you for an amazing equipment,VST.inc!