やっと購入しました。VSTバスケット!
■VST
まだ使い始めたばかりなので「こうだよ!」と言い切ることはできませんが、
自分の環境では、という視点で現時点の変化・特徴をまとめてみたいと思います。
◆VSTバスケットについて
そもそもバスケットがどうしてそんなに大事なのか、という話からはじめる必要があります。
エスプレッソマシンの中でいちばんコーヒーに近いパーツ、といえばその重要性を感じてもらえるでしょうか。
ポルタフィルタ内のフィルターバスケットはコーヒーと接しており、その形状や加工精度はエスプレッソの抽出効率に大きな影響を与えます。 従来のマシン付属のフィルターバスケットは、マシンメーカーにもよりますが、完全に均一で精度が高いものとはいいがたいものが多くありました。たとえば底部の穴の精度が低かったり、ものによって偏った位置に開いていたり。これではとても毎回の抽出が安定することなどほぼありえません。
VSTバスケットは加工精度が非常に高いフィルターバスケットです。
すべての穴のサイズ・総面積を計測し、定められている値のプラスマイナス5%の正確さに収めて出荷。フィルターバスケット内の適正な位置に適正な数の穴を適正な大きさで開け、1年間の保証と欠点ゼロ、というのがウリです。
◆VSTバスケットの形状
購入したのは18g。チンバリの純正ポルタフィルタにセットできる最大サイズではないかと。
形状は至って普通。特別な形をしていない、いわゆるバスタブ型。
左:ラ・チンバリ純正ダブルバスケット 右:VST18g
チンバリ純正は下部を絞った形状になっていますが、VST18gは底までまっすぐ落ちる形状になっています。
左:ラ・チンバリ純正ダブルバスケット 右:VST18g
下から見ると、底部の面積が明らかに広く取られていることがわかります。
◆純正バスケットとの抽出比較
1.同メッシュ、同ドーシングでの抽出速度
まず大きな変化がこれ。
VSTバスケットにすると抽出速度が上がります。よって同じドーシング量であればよりメッシュを細かくできます。
また、抽出後半になるにつれて抽出速度が上がっているように見えます。
要は水抜けのいいバスケットだ、ということで、現状のMカーブタンパーとの相性も含めてドーシングを見直す必要があるかもしれません。
2.抽出後のパック
そして、これはまだまだ検証が必要なところ。
チンバリ純正バスケットはパック表面が乾いた状態ですが、VSTバスケットは湿っています。
おそらくシャワースクリーンとコーヒー表面のクリアランスが広くなっていることが一因でしょう。
バスケット内部で膨らんでいるのでスクリーンに触れた跡はついています。
3.カップクオリティ
これがいちばん大事なのですが、今のところよりクリーンに出ていてアシディティが鮮やか、というところまでは感じています。
なにしろ抽出の様子を見ながらどの状態がベストなのかまだ手探りなので、また報告したいと思います。
クレマの状態はとてもいいです。メッシュを細かくできるようになったので、今までよりも色の濃い、美味しそうなエスプレッソを抽出できています。もっともっといろんなコーヒーを抽出して、本当に優れているのか、という検証を続けていこうと思います。
◆購入元
最後に購入元ですが、VSTオフィシャルのショップで購入しました。
海外通販の知識があり、クレジットカードをお持ちの方はこちらがいいと思います。
■VSTAPPS STORE
各サイズにRidgedとRidgelessがありますが、これはポルタフィルタについているスプリングがハマる溝のこと。
寸法を測るのをサボった私はRidgelessを購入しました。きちんとハマるのであればどちらでもいいと思います。
たったひとつのパーツを変えるだけで、大きくエスプレッソのクオリティは変化します。
いままでデフォルトの状態で使ってきた経験が活きているような気もして、ワンショットワンショットがとても楽しいです。
楽しみながら、より美味しいエスプレッソを追求したいな、と思います。
Thank you for VST Precision Filter Baskets!
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