【書評】『コーヒーの扉をひらこう』丸山健太郎

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【書評】『コーヒーの扉をひらこう』丸山健太郎琥珀色のウタカタ2010年12月10日、スペシャルティコーヒーにとっての新たな記念日が生まれました。
それは、丸山珈琲のオーナーでいらっしゃいます丸山健太郎氏による著書、「コーヒーの扉をひらこう」が上梓された日です。
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本書は、氏がセミナーやブログその他さまざまな場所で語ってきたコーヒーにまつわるさまざまなエピソードをひとつの本として加筆・修正等を加え、現在諸国でコーヒー、特にスペシャルティコーヒーを取り巻く状況がいかなる理念の元でいかに変化し、そして続いてきたかをわかりやすく一本の線で理解できる、数少ないコーヒーに関わる良書である、と断言できます。
小規模な生産者との関係のなかでの苦悩、これまでに築き上げた「丸山珈琲」のあり方を変えていくことへの葛藤、有名になればなるほど聞こえてくる生産者への悪魔のささやき…どの世界でもよくあることですが、最終的に人と人との関係がすべてを物語る、年間約120日を海外で過ごしている丸山さんの見たコーヒーの生々しい世界がそこにはあります。そこには一種の「処世術」的なところもあって、その『丸山流』には個人的にうまいなぁ、と感嘆する部分もあったり。スペシャルティコーヒーに出会うまでの21年、出会ってからの21年を垣間見ることで、氏がぶつかり、そして開(拓、啓)いてきた扉を感じることができます。

最後に印象的だった言葉を引用して紹介します。

スペシャルティコーヒーに懐疑的な人の中には、それは概念的な遊びだとか、一時的なブームだとか言う人もありますが、私には確信があります。作っている人がおいしいと言っているものが、間違いなく高品質なものであって、遅かれ早かれ、最も下流にいる私たちが、そのことを理解できるようになるであろうということを。

焙煎や抽出でコーヒーは美味しくなるのではなく、奇跡的な人のつながりによって手元に届いたコーヒー生豆の存在、それこそが何よりもコーヒーの美味しさです。私もいつか、自分の感謝の声、期待の声を生産者に自分のできる形で届ける、橋渡しをすることを夢に、この世界を目指していきたいな、と、そんな気持ちを強く持ちました。
この本はAmazon(現在品切れ中)の他、丸山珈琲のウェブサイトで購入することができます(本のみの場合はメールで注文)。ご興味のある方はぜひ。
Amazon.co.jp: コーヒーの扉をひらこう: 丸山健太郎
「コーヒーの扉をひらこう」丸山健太郎著 | 丸山珈琲 Webショップ
丸山珈琲

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