■DON RICARDO MICRO MILL PULPING 2011.2011.wmv
映像の農園は、エルサル・デ・サルセロでおなじみ、リカルド氏所有の、ウェストバリーのマイクロミル。
なかなかよく撮れていて、コスタリカにおける生産処理の様子がよくわかります。
コスタリカの“マイクロミル・レボリューション”
コスタリカは、かつて起こったフリィウォッシュトで発生する廃液による環境問題から、生産処理にできるだけ水を使わない方針にシフトしていきました。ブラジルで品質向上に大きな効果のあった“パルプトナチュラル”という生産処理を導入し、粘液質を取り除く仕組みを含めた生産処理が、今では一般的になっているようです。
また、90年代に入って、カップオブエクセレンス等の品評会によるコーヒーの高品質化、新たなコーヒー生産エリアの発見に伴い、農園単体、もしくは複数の農園でまとまって、生産処理の施設を作ろうという動きが高まり、“マイクロ・ミル”という言葉とともに発展していきました。コスタリカのウェストバリー、タラスのマイクロミルのコーヒーは、個人的にもとても大好きです。
この映像のような生産処理は、“ハニープロセス”や“パルプトデスムシラージド”と呼ばれています。
参考
■Processing | 琥珀色のウタカタ
■コーヒーの生産処理 ~パルプトナチュラル~ | 琥珀色のウタカタ
コーヒーの木の実から果肉を剥がした後、パーチメントに付着している粘液質(ムシラージ)を機械的に除去する生産処理です。この映像のテロップから、50%ほど粘液質を残したコーヒーを作ろうとしていることが読み取れます。特徴はなんといってもその甘さ。ムシラージは糖質を多く含んでおり、その成分がコーヒー生豆に浸透することによって、甘さのあるコーヒーができます。
しかしなんといっても注目したいのは、コーヒーの実を収穫するときの熟度の高さ、均一さですね。
真っ赤なチェリーばかりを選別して収穫していることがわかります。並大抵のことではここまでそろったチェリーを集めることはできません。
こうして処理されたコーヒーが日本に入ってくるのは今年の秋ごろでしょうか。
とてもとても、楽しみですね。