Cup of Excellence のカッピングフォームと品質基準の補足その8です。
今回は「オーバーオール」についてお話します。
■Overall
総合評価
Does the coffee have an exciting complexity or is it a simple but very pleasing coffee?
コーヒーに、おもしろい複雑さがありますか?
Does the cupper simply not like it?
それはシンプルで、しかし、非常に微笑ましいコーヒーですか?
This category is the cupper’s personal call.
この項目はカッパーの主観的評価によります。
+ complexity dimension uniformity richness (transformation from hot to cold….)
+ 複雑性、広がりがある、一貫している、豊か(熱いときから冷めるまでの変化)
– simplistic boring do not like!
– 単純、退屈、好きじゃない!
この項目はカッピングフォームの中で唯一、カッパーの好みで判断できる項目です。
しかしカッピングの規定では、この項目で点数を調整してはならない、という注意事項がありますので、他7項目に受けた印象が好みかどうか、という観点での点数となります。バランスとほとんど同じなのですが、やはり他項目の点数が総じて高い場合、オーバーオールの点数も高くなる傾向にあります。カッパーの性質上、点数の高いコーヒー=誰がどう考えてもおいしいコーヒーなので、これはおそらく性(さが)なのでしょう(笑)
もちろん、他の項目の点数が総じて6点だったとしても、このコーヒーのこのフレーバーが好きだから、そこを評価して、オーバーオールで6.5点をつける、といったことは可能です。バランスの時にも書きましたが、やはり大事なのはその点数をつけるに足る根拠を、カッピングフォームから見つけておくことですね。
こうして項目を眺めてみると、やはりCOEフォームはよく出来ているな、と思います。
特に、高品質のコーヒーを見極めるのに適したフォームであり、それはやはり、COEという品評会の性質に由来するものなのでしょう。
ここまで点数の基準から個別の8項目まで目を通してくださった皆様、本当にありがとうございます。
読んでくださった方の参考になれば幸いです。なにか質問等あれば、分かる範囲でお答えしようと思いますので、お気軽にメール、コメント、お待ちしています。