2011/5/24 NOZY COFFEE カッピングセミナー

投稿者: | 2011/05/25
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2011年5月24日、NOZY COFFEEさんのカッピングセミナーに参加してきました。
場所はNOZYさん向かいのちゃんこダイニング桜一さん。
NOZY COFFEE|シングルオリジンコーヒー専門店

回を重ねるごとに洗練されてくる菊池ロースターの説明を経て、最初のカッピング。
サンプルは2種のスペシャルティコーヒーと、コマーシャルコーヒーです。
◆1stセッション
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A:コスタリカ・ブルマス
B:ブラジル NY2(コマーシャルコーヒー)
C:グアテマラSHB(コマーシャルコーヒー)
D:ブラジル2010COE #28 シティオ・グロタ・フンダ

コスタリカ・ブルマスは、質感と甘さに特徴のあるハニーコーヒー。
ブラジルCOEシティオ・グロタ・フンダはとにかくクリーンカップ、
そして後味に続く甘さがとても印象的で高く評価しました。
フレーバーやアシディティには花やダークチェリー、
かつ、滑らかな質感を感じました。素晴らしいコーヒーでした。
どちらも、現在NOZY COFFEEで販売中のコーヒーです。
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◆2ndセッション
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A:ブラジル・サンタイネス(パルプトナチュラル)【NEW】
B:グアテマラSHB
C:ブラジル2010COE #28 シティオ・グロタ・フンダ
D:ブラジル NY2
E:コスタリカ・ブルマス

新しく加わったのはブラジル・サンタイネス。
冷めてくるにつれてぐいぐいと良さを感じさせました。
酸の質、甘さが特徴的なコーヒーです。
他のコーヒーは、私は1stセッションと同じ点数でした。

また、このセッションではグアテマラSHBにフェノールが。
特に欠点があったことを取り立てて喜ぶというか、
それを捉えられたから偉いというか、そういった話では全くないのですが、
「これはフェノール出るかも」と思っていたことは書いておこうと思います。
フェノールというのは、わかりやすく言うと、薬品臭に近いものです。

コーヒーの生産処理工程上だと、醗酵過程や乾燥過程の不備から生まれる、
といわれていますが、詳しくはよくわかっていません。
COE等の品評会では、欠点として扱われ、失格になります。
しかしエジプトなどの一部地域ではフェノールのあるコーヒーが
珍重されており、世界は広いなぁ、と思わされます。

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◆簡単に今回のカッピングについて
騙されやすいのは、グアテマラSHBだったかと思います。
箇条書きにすると、
・わかりやすくフルーティ
・重さを感じる質感がある
・甘さがある

こういった特徴のあるコーヒーだからです。
しかし見逃してはならないのは、
・クリーンカップでない
・後味の印象が良くない(渋味・苦味がある)
・冷めてきてガクッと下がる

という特徴。

冷めてもおいしいコーヒー、というのがスペシャルティコーヒーの特徴だと
考えているのですが、1stセッションでこれに引っかかっていた方々が、
ほぼ皆さん2ndセッションで修正されてきたので、素晴らしいなぁと
コメントを拝聴しながら感じていました。

これは個人的な感覚なので、全員に当てはまるとは限らないのですが、
スペシャルティコーヒーかそうでないかを判断するときに、
注目するようにしている評価項目があります。それは、
・アフターテイスト
・アシディティ
・クリーンカップ
・スイートネス

この4項目です。
ここに何か欠けたような印象があったり、不快な印象があったりするものは、
スペシャルティコーヒーの要件を満たしていないことが体験上、多いです。
これらの項目は相互に関係しあっているので、
このコーヒー何かおかしいな、と思ったら注目するようにしています。

◆最後に個人的な感想
ここのところ、よくNOZYさんのセミナーに顔を出させていただいているのですが、
皆さんとてもよくコーヒーの特徴を捉えられていてすごいなぁと感じています。
私がカッピングを始めた頃は、そんな風に答えられなかったです、ホントの話(笑)。
スペシャルティコーヒーのカッピングセミナーは、
『このコーヒーはこういう表現をするものです』
ということを学ぶ場ではありません。
『このコーヒーにはこういう魅力があるから、高く評価したいね』
『それはこういう所にあらわれているよね』
ということを、その場にいる全員でディスカッションして、
コーヒーの魅力に気づいていく場、だと私は考えています。

スコアを合わせる、というより、
コーヒーの魅力をその場の皆さんと共有できる・できたことを、
とても嬉しく思います。
ありがとうございました!!