■2011/2/20 デバイスタイル例会 1/2
さて、今回はお待ちかね、デバイスタイル改造ネタ。
※最初に申し添えておきますが、この記事をお読みになり、
家庭用エスプレッソマシンの分解・改造をする場合は、
ご自身の責任でお願いいたします。
改造のアドバイス等に関してはコメント欄にて伺うことは出来ますが、
それによって得られた不都合等に関しましては、私は一切責任をもちません。
@ShonanAstroPhotさん所有のデバイスタイル、ポルタフィルタがこんなことに！
■温度計とその用途
そして、こんな温度計が装着されています。
デバイスタイルのボイラー容量は180cc。
エスプレッソ抽出の際にはボイラーから直でお湯を供給するので、
タンクの冷水の流入により温度は徐々に下降します。
またスチームスイッチを押すと一定温度までボイラー温度が上昇しますが、
準備完了＝スイッチOFFなので、
スチームを使い始めるとボイラー内の圧力が低下し、スチームが弱くなります。
温度計はこの抽出・スチームスイッチオン時の温度をモニターするためのものです。
■装着場所と回路
↑ここです。
装着しているのはサーモスタットが設置されている部分。
もともとの部品とボイラーとの間に挟みこむようにして、センサーを設置しています。
↑こんな感じ
よって、正確にはボイラーの表面温度であり、
ボイラー内の水温とは完全に一致しませんことをご了承願います。
@ShonanAstroPhotさん提供、図解するとこういう感じです。
デバイスタイルの回路はこんなイメージ。
こちらも@ShonanAstroPhotさん提供。
ありがとうございます！
回路を文章で説明すると、以下のようになります。
Step1
電源をオンにすると、エスプレッソ用のサーモスタットでヒーターが作動。
設置した温度計で計測してみたところ、
上は約95℃でオフ、下は約87℃でオンになるサーモスタットで制御されています。
Step2
スチームスイッチをオンにすると、エスプレッソ用のサーモスタットをスルーして、
スチーム用のサーモスタットでヒーターが作動。
上は約134℃でオフ、下は約120℃でオンになるサーモスタットで制御されています。
多くの家庭用マシンもこれに類する至極シンプルな形で制御されており、
構造さえ理解してしまえば、家庭用エスプレッソマシンは
かなりコストパフォーマンスの高いエスプレッソマシンに化ける可能性を感じました。
■温度計を用いた運用
1.抽出時
前述のとおり、180ccのボイラーでは、冷水の流入によってボイラー温度が低下します。
抽出ボタンを押した後、温度が低下するタイミングでスチームスイッチを押すと
ヒーターが作動し、この温度低下を小さく食い止めることが出来ます。
このスチームスイッチを入れるタイミングを、温度を見ながら測ることが出来ます。
2.スチーム時
スチームを制御するサーモスタットは約134℃でオフになります。
そして準備完了のランプが消灯するのですが、このタイミングでスチームを開始すると、
スチーム終了まで蒸気がもちません。
しかし温度計を見て130℃前後からスチームバルブを開放し、スチームを開始すると、
スチーム終了までしっかり蒸気が出続けます。
これは所謂「ボイラー騙し」と言われるテクニックで、
私も我流でタイミングを見計らい使っていましたが、
温度計が付くことでものすごく簡単なテクニックとなります。
■Temperture Surf
サーモスタットによる温度調節のタイミングを見計らって、
エスプレッソマシンの温度変化を予測し、エスプレッソ抽出を行うことを
海外では「Temperture Surf」といいます。
この温度変化を勘に頼らず温度計でもってある程度正確に知り、
適切に運用することで、間違いなくエスプレッソの品質は向上します。
いやー、かなり面白い体験をしました。
そこまでがっつりいじって追い込んでいくことはしませんでしたが、
使いようで色々なデータが取れるのではないか、と思います。
かえすがえすデバイスタイルというエスプレッソマシン、恐ろしい子…！
最後にこの日集まったメンバーの紹介を。
@ShonanAstroPhot
家主＆エスプレッソマシンTH-W020の改造担当。
@marghe_ni @hotan666 @MrPaPa_mp
コーヒークラスタ仲間。
いつも楽しく絡んでくれます。
@espressoizer @marsrabbit
つくばで移動カフェを営まれています。
この日は「たまたま」こっち方面にいらしていたので、
遅れて参加してくださいました。
そして
@amamiya1224
私。
楽しい時間をありがとうございました！
また遊びましょう！！
