今年に入ってから、ドーシングをこれまでと変えてエスプレッソを抽出しています。
どう変えているかというと、フィルターに落とした粉に一切触れない、という方法をとっています。
理由はいろいろありますがまずは以下、画像を使って説明します。
1.フィルターに粉を落とす
ドーサー付きのMAZZER MINIを使っているので、コーヒーパウダーの吐出量は最小に調節しています。
粉を落とす時のポイントは、盛った粉の形を綺麗な円錐状にする、ということ。
そうしておかないとタンピングの際に均等に押し固めることができません。
2.軽くグラインダーフォークにノック
粉の間にある空気を抜きます。
3.タンピング
そのまままっすぐタンピングします。
文字にしてしまうとなんとあっけない、という感じですが、これ、私がコーヒーを事前に計量しているからやりやすいだけなんですよね。ホッパーにコーヒーを詰めている場合は、もう少し難易度が上がります。常に一定のコーヒーの量をバスケットに落とす、という技術を磨かなければいけません。コーヒーの量を調節する手段が完全にグラインダー依存なので、ドーサレスのグラインダーのほうがやりやすいと思われます。
VSTバスケットにしてからも同様のドーシングで抽出をしていますが、今のところ快調ですね。
ぶっちゃけてしまうと、タンパーがいい仕事しまくってるだけという話もあるように思いますが…
このドーシングで得られるメリットは2つあると考えています。
1.衛生的
粉に手が触れないので、お客様目線ではこちらのほうが安心でしょう。
2.タンピング前のコーヒーパックに余計な圧がかからない
タンピング前の粉に触れることで、微妙に不均一な状態ができるのではないかと推測しています。
実際のところは計測してみないとわからないのですが、毎回の抽出で不確定な要素はなるべく少なくしたい、
というのが私がエスプレッソを抽出するときに気を付けていることです。
抽出前のコーヒーパウダーの状態や、タンピング時のコーヒーパウダーの挙動、
エスプレッソ抽出時のお湯の浸透状態については正直まだまだわからないところも多いのですが、
バリスタの技術である程度 固定化した状態を作ることで様々な検証をしやすくする、というのが
カップクオリティを高品質で安定したものに近づけていく手段なのではないかな、と思います。