シアトル系コーヒーショップの、メニューの話

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シアトル系コーヒーショップの、メニューの話琥珀色のウタカタシアトル系コーヒーショップといえばスターバックスコーヒーやタリーズコーヒー、他にはシアトルズベストコーヒー等々さまざまなお店があります。それらいわゆる海外、特にアメリカ西海岸に本拠地があるような大手カフェチェーンのメニューは、だいたいこんな感じだと思います。

・本日のコーヒー
・カフェラテ
・カプチーノ
・カフェモカ
・エスプレッソ

これらのコーヒー、どんなドリンクなのかあなたは説明できますか?

シアトル系カフェのメニューはわかりにくい!

これはイギリスの百貨店の例だそうですが、そこではこんな風に紹介されているようです。


(via from Nothing To Do With Arbroath: Stores drop fancy coffee names )

・Simple coffee
-普通のコーヒー
・Really really milky coffee
-ほんとうにほんとうにミルキーなコーヒー
・Frothy coffee
-泡々のコーヒー
・Chocolate flavored coffee
-チョコレート味のコーヒー
・A shot of strong coffee
-ワンショットの濃いコーヒー

「本日のコーヒー」は、ドリップマシンによってドリップされた、いわゆる普通のコーヒー。
「エスプレッソ」は、エスプレッソマシンによって圧力をかけて抽出された濃いコーヒー。
「カフェモカ」はカフェラテ(orカプチーノ)にチョコレートシロップを加えたコーヒー。
と理解できるのですが、ところで、「カフェラテ」と「カプチーノ」って、いったいどういう違いがあるのでしょう?

 

カプチーノとカフェラテ、またはそれらのキメラ

現在ではカフェラテもカプチーノも、どちらもベースはエスプレッソで、それに泡立てながら暖めたスチームドミルクを注いで出来上がるドリンクです。上記のようにカプチーノを「泡々のコーヒー」とするなら、シアトル系コーヒーショップのカフェラテの表面に浮かぶあの泡の層は、いったい何だというのでしょう?ラテとはイタリア語で牛乳のこと。だからエスプレッソが生まれたイタリアにおいては、カフェラテはコーヒー牛乳のことで、あの表面に浮かぶ牛乳の泡の層は存在しないものなのです。

どういうわけか経緯は不明ながら、イタリアからアメリカに渡る際に変化してしまったようで、そんなこんなでシアトル系コーヒーショップではカプチーノを「コーヒー感を感じられる」、カフェラテを「ミルキーな味わい」と半ば苦しい感じがしないでもない表現でもって、かれこれ20数年間提供しつづけているわけです。
そしてそんなシアトル系の流れを受けて生まれた、日本のエスプレッソを提供するカフェでは、そのようなシアトル系コーヒーチェーンが提供するメニューをそのまま引き継ぐような形で、カフェラテやカプチーノを提供し続けているお店が相当数あるように思います。イタリアンバール系のお店や、オーストラリア系のお店では例外もあるようですが。

 

個人的な定義として

私は内心そんなことどうでもいいなぁ、と思いながら、あえて今カフェラテとカプチーノを定義するなら、こうだろうと考えていることがあります。WBC、ワールドバリスタチャンピオンシップ(と、それに準拠したレギュレーションで行われるバリスタチャンピオンシップ)におけるカプチーノの定義です。以下2012年度のジャパンバリスタチャンピオンシップルール規約より引用します。

3.4.2.カプチーノ
b. カプチーノは、シングルショットのエスプレッソと、きめ細かいミルクと、厚さが約 1 センチのフォームド・ミルクによって作られて
いること。
c. 伝統的なカプチーノは、5~6 オンス(150~180 ml)の飲料とすること。
f. カプチーノは、5~6 オンス(150~180 ml)の取っ手付きのカップにて、提供すること。
g. いかなるトッピングや、砂糖、スパイスもしくは粉状のフレーバーの使用は認められていないこと。
(http://www.scaj.org/wp-content/uploads/2011/07/2012JBC_RULEREGULATIONver3.pdf)

このような規定が設けられています。
ですので今のところ私が「カプチーノ」と呼ぶ飲料は基本的に、これらの要件を満たしているものです。私が所持していて、普段エスプレッソドリンクに使っているカップは2種類あり、そのうち1つは5.5オンス(160ml)、もう1つは8オンス(240ml)。つまり自宅で淹れるカプチーノは5.5ozのほうで作っているもの、となります。8ozのほうは5.5ozよりもミルク感が強く出るのでカフェラテと呼んで区別しています。


↑左:5.5ozカプチーノカップ、右:8ozラテカップ


しかし、カフェラテもカプチーノも、使用するエスプレッソやスチームドミルクは基本的に同じもので、スチームの仕方を変えたり、エスプレッソの抽出条件を変えたりといったことは一切していません。違うのは単純に量と、カップ形状の違いからくる表面の泡の層の厚さだけです。お店によってはスチームのしかたや、表面のラテアート(デザインカプチーノ)を変えたりして、その違いを出しているところもあるようですが、私はめんどくさいのでやりません(笑)。ちゃんと抽出したエスプレッソと、適切な空気の含ませ具合と温度のスチームドミルクがあれば、これくらいの量でのエスプレッソ:ミルクの割合で作るドリンクなら、両者の味の違いは好みの範疇です。

ぶっちゃけてしまうとカフェのメニューなんて「オレがカプチーノっていったらカプチーノ、カフェラテっていったらカフェラテ」という域を出ません。ですが、そんな押し付けがましかったりわかりにくかったりするメニューより、誰もが簡単に理解できるメニューのほうが、たぶんお客さんにはわかりやすいんだろうなぁ…なんて思うのでした。

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