「スペシャルティコーヒー」にしたほうがいい2つの理由

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「スペシャルティコーヒー」にしたほうがいい2つの理由琥珀色のウタカタスペシャルティコーヒーとは、「コーヒーの液体の風味が素晴らしい美味しさであり、消費者が美味しいと評価して満足するコーヒー」を指します。以下が日本スペシャルティコーヒー協会の定めるスペシャルティコーヒーの定義です。

消費者(コーヒーを飲む人)の手に持つカップの中のコーヒーの液体の風味が素晴らしい美味しさであり、消費者が美味しいと評価して満足するコーヒーであること。
風味の素晴らしいコーヒーの美味しさとは、際立つ印象的な風味特性があり、爽やかな明るい酸味特性があり、持続するコーヒー感が甘さの感覚で消えてゆくこと。

カップの中の風味が素晴らしい美味しさであるためには、コーヒーの種子からカップにいたるまでのすべての段階において、一貫した体制、工程で品質管理向上策、品質管理が徹底していることが必須である。

つまりスペシャルティコーヒーは美味しく、かつ生産管理システムのしっかりしたコーヒーを指します。その割合は全てのコーヒー生産量の5~7%と、割合としてはかなり少ない割合でしか存在しません。それだけ貴重なコーヒーですが、それだけに、それぞれ個性的な風味特性で私たちの舌を楽しませてくれます。スペシャルティコーヒーであることのメリットを以下に挙げていこうと思います。


1.美味しい
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単純に美味しいです。
スペシャルティコーヒーの中でもトップクオリティの、COEと呼ばれるそれぞれの生産国で行われる国際品評会入賞コーヒーなどは、本当に感動的です。
また入賞コーヒーでなくても、たとえば丸山珈琲さんの「グラン・クリュ」、横井珈琲さんの「ファータイル」と呼ばれるような、高いレベルで生産工程を管理している農園のコーヒーも、素晴らしい風味特性を持っています。
スペシャルティコーヒーの美味しさは日々のコーヒーを飲む時間が、少し贅沢なものに感じられるものです。
美味しいものを食べるのと同じような豊かな時間が、そこにはあります。

 

2.生産地貢献ができる
cherries
(via from Stump Town Coffee Roasters)

スペシャルティコーヒーは基本的に生産者の顔の見える、フェアな取引の上に成り立っています。
コーヒーは農産物である関係上、他の農作物と同じように市場により価格決定がなされてきた側面があります。
ニューヨーク市場を通して相場で価格が決定されるコーヒーは全て、誰がいつどのようにして作ったかがわからないコーヒーであり、かつ価格も非常に安いものです。
スペシャルティコーヒーは生産者の顔が見え、生産処理工程やその時期、GPSなどの設備を導入していればどの区画で採れたかなど、コーヒーの情報が詳細に分かり、農園と商社・ロースターのバイヤー間での取引によって国内に持ち込まれています。そこには市場価格に影響された価格取引はほとんどなく、厳密にコーヒーのクオリティに対して相応の価格が支払われる契約が直接取り交わされています。
カップオブエクセレンスなどのオークションコーヒーも同様に商社やロースターによって入札・落札され、その価格はそのまま農園へと渡ります。コーヒーの品質に対して限りなくフェアに、相応の価格が支払われています。つまり、あなたがコーヒーに払った金額の何割かは、確実に農園へと渡る仕組みになっているのです。
そしてロースターや商社と農園との間に友好な関係が構築できれば、複数年にわたってコーヒーを提供する継続的な関係が築けます。もちろんその関係の中には品質向上のための相互の取り組みが見られるケースがほとんどです。サステナブル、持続可能な開発、という言葉がありますが、スペシャルティコーヒーを購入することで、この関係にあなたも貢献することができます。
oldpatio
(via from Tim Wendelboe)

フェアトレード認証のコーヒーもあり、それはそれで一定の金額が農家に入る仕組みにはなっているのですが、その価格は厳密にはコーヒーの品質によってつけられた価格ではありません。生産処理工程等によってプレミアムが上下しますが、もちろんそれもコーヒーの品質と必ずしも結びつきません。環境については別問題で、例えばレインフォレストアライアンス認証を取っている農園は、児童の就労がないなど、人道倫理に基づいた農園経営が行われていることの保証があります。
再三私も口にしていますが、認証コーヒーとスペシャルティコーヒーはイコールではありません。
フェアトレードも、グッドインサイドも、レインフォレストアライアンスも、バードフレンドリーも、シェイドグロウンもオーガニックも、スペシャルティコーヒーであることと必ずしも繋がりませんが、スペシャルティコーヒーはそのいずれとも関係する可能性があります。認証を取るか取らないかは農園しだいですし、認証に対してプレミアムを払うか払わないかはバイヤーの自由です。認証がなければフェアでないか、というとそれは偽で、認証以上のレートで取引しているケースもありますし、コーヒーの品質を重視すれば、農園の取っていく行動は必然的に倫理に基づいたものになっていくことが多いように感じます。すべてはコーヒーの品質しだい。スペシャルティコーヒーは、その価格を払うにふさわしいコーヒーであるはずです。

 

と、いうわけで、2つ理由を挙げてきましたが、結局のところスペシャルティコーヒーとは、作った人も、買い付けた人も、それを飲んだ人も、三者三様に幸せになれるコーヒーなのではないかと私は考えています。内情には想像のつかない障害や苦労もあるでしょうが、スペシャルティコーヒーが、関わる人たちそれぞれに夢を与えられるような存在であり続けることを願ってやみません。現状、素晴らしいコーヒーを作りながら正当な対価が得られず、生活水準が低いままの生産者が多くいます。そんな人たちが少しずつ報われ、笑顔でコーヒーが作り続けられる世界を夢見つつ、私は今日もスペシャルティコーヒーを飲んでいます。

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